【 天国か地獄 】      -------夜光虫の興亡-------

高度経済成長の終焉から、バブル景気に沸返った二十世紀の終盤にかけ、夜の世界を生きた記憶として、TVや週刊誌などでは全く報道されていないホスト界の実態を、独自の視点でありのままに綴ったエッセイです。 ただし、店舗名及び紹介する人物に関しては、すべて仮名とさせて頂きます。

2014年10月

『永久欠番』や『巣窟』で紹介した、伊勢佐木長者町のナイトプリンスは、営業時間の長さを除けば、決して居心地の悪い店では無かった。 しかし、ある理由から、わずか1年足らずで辞めねばならぬ羽目となり、やむなく福富町仲通にある、Kビル4階に新規開店したホストクラブ ...

しばらくの間はヌーベルアムールに籍を置いていたが、前回と同じように副島に勧奨されて、ラムールの早い時間にも在籍することとなった。 他の仕事と比べて、非常に出入りの激しいホストの世界であるが故に、数年前とは殆んど顔ぶれが変わっている中で、桐生を含めた何人か ...

『B型』で紹介したように、歌舞伎町ではF会館近くにあったLビル地下のアラミスを皮切りに、鬼王神社そばのサザンクロス、そしてバッティングセンター裏のヌーベルアムール へと移っていった。 そうこうする中で、深夜ホストの客層(主に風俗やホステス)に若干疲れを覚えた ...

ノストラダムスの大予言が見事に外れ、二十世紀最後の年となった平成十二年が、暮れに近づいた頃だった。ワンルームマンションの一室で、彼の遺体が発見されたのは。 二週間近くもの無断欠勤を訝んだ、彼と親交の深いホストが、マンションの管理人に懇願して、ようやくに彼 ...

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